天気:曇り一時雨
終日曇り空、一時雨が降る場面もありましたが、プログラム運営にはまったく問題はありませんでした。
気温もちょうどよく、過ごしやすい一日でした。
今日は都内での活動。
化石を求めて動き回りました。
夏の暑さも落ち着いてきて、ようやく秋の気配が漂いだしてきました。
身体を動かすにはいい季節となってきましたね。
今回のドルフィン探検学校のテーマは「化石・恐竜ハンター」。
活動場所は都心ということで、自然の中で身体を思い切り動かすといった内容ではありませんが、いつもとは一風変わったアカデミックでちょっと不思議な世界を体験してもらいたいですね。
集合場所は東京駅。
参加する子どもたちは少数精鋭、しかも知り合い同士ばかりで集合場所から盛り上がっています。
活動場所は「都内全域」そしてテーマも「化石・恐竜ハンター」と抽象的で、化石を掘りに行くと思っていた子もいたようです。
まずは東京駅の構内でのオリエンテーションとなりました。
こどもたちに配られたのは「化石ビンゴ」の表。
そこに書かれているポイント、そして化石を目指して都内を移動します。
実は都内のあちらこちらに、「えっ!こんなところに化石が?」といった場所に化石が潜んでいるのです。
そんな化石を探しながら巡るのが今回のプログラム。
さてさて与えられた課題をこなせるのでしょうか?
最初に目指すのは三越前駅、そして日本橋三越デパートと都会のど真ん中。
東京駅から丸の内線~半蔵門線と乗り継いであっという間に三越前駅に到着しました。
デパートの回転は10時で、まだ1時間ほど時間があるので、まずは三越前駅の地下道で化石を探すことにしました。
ここではどんな石に化石が埋まっているのか、またどんな形なのか、子どもたちの「化石を探す目」を養っていきます。
まずは見てわかりやすいアンモナイトとべレムナイト(イカに似た生物)を見つけていきます。
最初に探した赤っぽい石の柱には化石は見当たらず。
そして白っぽい大理石の柱をよく見ると、丸く巻いているアンモナイト、そしてイカの骨のようなべレムナイトを見つけます。
それを発見した子どもたちは大興奮。
次の柱、次の柱と走り回りながら化石を見つけていました。
同じ質の大理石でもまったく見当たらない石と集中して集まっている石があって、そんな違いも見られたのも面白いですね。
子どもたちも一瞬にして「化石を探す目」になったようです。
そして三越デパートの開店時間。
探検隊の子どもたちはデパートに入っていきます。
他のお客さんはもちろん買い物が目的ですが、我々は化石が目的。
入館する際は定員さんから怪訝そうに見れれながら、目的地に向かっていきます。
案内所の方に挨拶をして目的を話して許可をとったところ、笑顔で受け入れていただけました。
ここ三越デパートでは化石散策マップを作っていてそれを配っているだけあって、化石見学だけの人たちもウエルカムなのです。
素晴らしいですね。
開店直後でまだ買い物客も少ない店内を中央ホールに向かっていきます。
このデパートの歴史は古く、昭和の初期に建てられた重厚感あるれる建物で、国の重要文化財にもなっているそうです。
中央ホールは5階までの吹き抜け。
そこに巨大なオブジェがあって、その周りの階段や壁の大理石の中にたくさんの化石が潜んでいます。
化石マップをみながら、そこに書かれているポイントで次々に化石を発見していきます。
もうすっかり化石を見る目となった子どもたちは、あっという間に全て探し出して、デパートを後にしました。
そして次の目的地、上野の国立科学博物館へ向かいました。
三越前駅からは銀座線に乗って上野駅で下車。
そこからは上野恩賜公園内を歩いて国立科学博物館を目指します。
数百メートルといったそれほど長い距離ではありませんが、子どもたちの歩みはのんびり。
どうやら歩くことはあまり好きではないようですね。
時間をかけてようやく到着。
ここでは日本で発掘された「フタバスズキリュウ」と「日本最古の化石」を探し出します。
それ以外にも展示されている化石を見ながら、化石の知識を身につけることも目的。
ちょうどアンモナイトの説明をしてくれる研究員の方もいて、熱心に話を聞いている子もいました。
他にもいろいろな種類の鉱物も展示していて、それを熱心に眺めている子もいました。
子どもは石が好きですねぇ。
ゆっくりと見学をしていたらもうお昼近く。
一旦外に出て、昼食となりました。
途中でパラパラと雨が降る時間もありましたが、林の中にいたので雨具を着ることもなく過ごせました。
続いては上板橋に潜んでいるトリケラトプスの化石を探しに行く予定でしたが、あいかわらず子どもたちはのんびり。
無理に急かしてあわただしく動き回るよりも、同じ場所でじっくりと活動をしようと決めて、もうしばらく上野恩賜公園で過ごすことにしました。
国立科学博物館に再入館して、今度は地球館のブースで世界の化石や恐竜、そして子どもたちの大好きな鉱物を見て回りました。
最後は公園内の広場で走り回って遊びました。
15時を過ぎて、最後の目的地へと向かいます。
最終目的地は東京駅。
そう集合解散の場所となります。
そこに潜んでいるのは珍しいカニの化石、そしてサンゴや厚歯二枚貝などの化石も見極めていきます。
まずはカニの化石。
場所は東京駅構内、しかも新幹線の改札口の近くの土産屋が集まっている場所。
時間的にも大勢の人がごった返している場所で、その中での化石探しとなりました。
もちろん化石を目的としているのは我々だけ。
一本一本柱を眺めているその様子は、そこだけ浮いているグループでしたね。
そして見事にカニを発見。
よく見ないとわからないようなうっすらとした形ですが、よく見るとしっかりとかにが浮かび上がってきます。
これは本当に珍しい化石でしたね。
改札を出たら最後の化石ハントに出かけます。
「化石ビンゴ」の中のその他の項目、いままでたくさん見つけたアンモナイトやべレムナイト以外の化石を見つけます。
KITTE丸ノ内の入り口付近にサンゴの化石があるとの情報を得て、みんなで探し回りました。
それっぽいものを見つけたら写真と見比べていきます。
するとサンゴの化石を発見。
これも他の化石と同じように、見つかった石には集中して潜んでいました。
子どもたちももう一人前の「化石ハンター」となってきました。
残りの時間は「丸ビル」内での化石散策。
実はここ「丸ビル」は化石好きにとっては聖地のようなもので、いたるところで化石を見ることができます。
大小さまざまなアンモナイトやべレムナイトの他にも、厚歯二枚貝や巻貝、ウミユリっぽい化石も見つかりました。
他にもいろいろな化石を見つけては写真と見比べたらしながら歩き回ります。
あれだけ歩くのが苦手な子たちでしたが、知らずに長い距離を歩き回っていました。
解散後はお父さん・お母さんを引き連れて丸ビルの中に入って、化石のある場所を教えている子どもたちの姿がほほえましかったですね。
いよいよ秋らしい季節となって、身体も思い切り動かせるようになってきました。
秋後半の探検学校、また遊びに来てくださいね。